筆で書く文字が踊りだす

トメとかハネとかハライの仕方なんてレクチャーは一切ありません。

「『女』という文字は足を長くするとすてきになる」とか「『の』の字は遠くを回って入ってくるのもいいですよ~」と生徒さんが書いている文字について、なるほど!というアドバイスがポンポン。

ところが「でも、その通りじゃなくていいんです。好きに書いてくださいね~」と先生。

 

 

今日は、普段は習字の先生をやられている たにぐちよしこさん(会員)による「一字書」ワークショップでした。テーマは「春」です。

 

 

まずは消しゴムはんこで自分の落款を彫ります。名前の一字だったり、お気に入りの文字だったり。素材がやわらかいので意外にササッと彫れます。こんなカッコいい落款もできちゃいました。

 

そしていよいよ文字です。春をイメージする自分の好きな文字を頭に浮かべて筆をとります。

とはいえ、ひたすら書いているとよく分からなくなってくるもの。そこに、先生による冒頭のアドバイスです。

 

ヒントをもらい試してみると、またパーッと世界が広がっていくようです。「こうしてもいいんだ」「こんな筆づかいもありなんだ」と、文字に変化が出てきます。だんだん楽しくなってきました!

 

文字だけではなく、筆を変え、墨を変え、どんどん書いていきます。集中しているけれど、みんなで書いているのでワイワイと楽しいんです。小学校のとき通っていた習字教室だったら怒られていたことが、ここではすてきな文字を書くために必要な要素だったりしますね。

 

先生が一人一人の落款を切り抜いてくださり、それをピンセットでつまんで紙のどこに押すかをイメージ。これがまた楽しい。楽しいけど、迷う(笑)。

 

落款を押したら台紙に挟んで完成です。こうすると、自分で書いた文字がまた違って見えてくるから不思議ですね。

 

あっという間の2時間でした。参加者全員が「次回も参加したい」と口をそろえました。書道の経験者もいましたが、毎週きっちり習うのとは異なり、1回1回取り組めるワークショップの気軽さが良かったようですね。

 

 

室長も勝手に途中から参加して(笑)、練習もなしにいきなり書かせてもらいました。

 

春のお散歩はニコニコしちゃうイメージです(どんなイメージ?)

 

さて、次回は5月28日(日)の開催が決まりました!

詳細が決まり次第お知らせしますね。

 

字のウマいヘタ、経験なども全く関係ありません。筆で、墨で好きな文字を自由に書いて作品にしちゃう2時間は、まちがいなく面白いです。気軽にご参加くださいね。

 

 

実はたにぐち先生は、カマゾウの「ワークショップのためのワークショップ」の卒業生です。

これまでの参加者は知人中心だったそうで、今回は全員初対面ということで「最初は緊張しました」とのこと。ただ始まってしまえば楽しく、実にスムーズな進行でした。

「自分の好きをみんなの好きに」というコンセプトを見事に実践していてうれしくなりました。